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アトピー性皮膚炎とは
アトピー性皮膚炎は、強いかゆみを伴う湿疹が良くなったり悪くなったりを慢性的に繰り返す皮膚の病気です。乳児・小児期に発症することが多い一方、成人期まで続く、あるいは大人になってから再燃するケースも珍しくありません。
新潟県は四季の寒暖差や冬季の乾燥、春~初夏の花粉飛散など、皮膚のバリア機能に影響を与えやすい環境要因が重なりやすい地域です。当院では、地域にお住まいの方の生活実態に合わせ、季節変動を踏まえた保湿ケア・外用治療・光線療法を組み合わせた診療を行っています。
アトピー性皮膚炎の原因・悪化要因
アトピー性皮膚炎の発症メカニズムは単一の原因で説明できないとされていますが、以下の要因が複合的に関わります。
体質・遺伝的素因
家族内にアレルギー疾患(花粉症・喘息・アレルギー性鼻炎など)がある場合に発症しやすい傾向。
皮膚バリア機能の低下
角層の保水力が落ち、乾燥・刺激に反応しやすくなる。
環境要因
汗・唾液・衣類との摩擦・髪の毛の接触・掻破などの物理刺激
花粉・ダニ・ハウスダスト・ペットの毛などの吸入アレルゲン
食物・ストレス・睡眠不足 などの生活要因
その他、冬の低湿度による乾燥悪化、春のスギ・ヒノキ花粉、梅雨~夏の汗やカビ増加など、時期別に悪化因子が変化します。
アトピー性皮膚炎の症状と経過
代表的な症状
赤み、ぶつぶつ、乾燥による粉ふき、ジクジク、かさぶた、強いかゆみ。
悪循環
かゆみで掻く→皮膚バリアがさらに低下→刺激に敏感→湿疹が悪化。
年齢による違い
乳児期
頭皮・顔から始まり、体幹・四肢へ広がることが多い
幼児期
首のしわ・肘や膝の内側などに慢性的な湿疹
思春期~成人
首前面・肘膝の内側・胸・背中など限局しやすい
五泉市では暖房使用時期の長い冬に乾燥性湿疹が悪化しやすく、春先は花粉+黄砂が刺激となり症状がぶり返す患者さんが多くみられます。
起こりうる合併症
適切な治療・スキンケアが不足すると、皮膚からアレルゲンが侵入しやすくなります。その結果、以下の合併症リスクが上がります。
- 食物アレルギー
- 気管支喘息
- アレルギー性鼻炎
- 眼瞼皮膚炎・白内障・網膜剥離(目元の慢性皮膚炎に関連)
- 睡眠障害・学習集中力の低下(夜間のかゆみによる)
アトピー性皮膚炎の治療方針
アトピー性皮膚炎を“根治”させる治療は現時点で確立されていません。
そのため、当院では以下を3本柱として「症状が軽く、再燃しても短期間で落ち着く状態」を目標に治療を進めます。
薬物療法
| ステロイド外用 | 炎症の急性期に短期集中。 |
|---|---|
| 免疫調整外用薬 | タクロリムス/ピメクロリムなどを維持療法に。 |
| 抗ヒスタミン薬 | かゆみ抑制と睡眠の質改善を目的に内服。 |
症状・部位・年齢により強さや剤形(軟膏・クリーム・ローション)を細かく調整します。
スキンケア(保湿・洗浄)
毎日、最低朝晩2回の保湿で皮膚バリアを強化。
季節・使用感・ライフスタイルに合わせて、ワセリン系・ヘパリン類似物質・セラミド配合などを医師と相談し選択します。
洗浄は刺激の少ない石けんをよく泡立て、ぬるま湯で十分にすすぐようにしてください。
悪化因子の対策
ダニ・ほこり対策(寝具の洗濯・掃除機・布団乾燥機、フローリングの拭き掃除)
吸汗・通気性のよい衣類(綿素材、タグの刺激対策)
入浴後すぐの保湿と汗をかいたら早めにシャワー
規則正しい睡眠とストレスケア
光線療法について
当院では症状やライフスタイルに応じ、光線療法(ナローバンドUVB/エキシマライト等)を併用する場合があります。外用療法でコントロールが難しい部位やかゆみの強い時期に有効です。
よくある質問
冬になると一気に悪化します。対策はありますか?
新潟県五泉市の冬は低湿度でバリア機能が低下しやすい時期です。加湿(目安40~60%)と入浴後即保湿、就寝前の追い保湿を心がけるようにしてください。
春の花粉で顔がかゆい…外用は怖いです。
花粉皮膚炎を合併しやすい時期です。やさしい洗浄・帰宅後の洗顔、保湿バリアの徹底に加え、症状に応じて顔用のマイルドな外用を適切に使えば悪化をブロックできます。
ステロイドは使いたくありません。
急性炎症には短期で適正使用すると早く鎮静できます。長期は非ステロイドの免疫調整外用や保湿の強化、光線療法で総量を減らす設計が可能です。
学校や仕事で汗をかくと悪化します。
汗は悪化因子ですが、早めの洗い流し・タオルオフ・着替えでリスクを軽減。吸汗速乾インナーの活用と帰宅後のシャワー→即保湿が有効です。
受診を迷っている方へ
「かゆみで眠れない」「季節ごとに悪化を繰り返す」「顔や首が治りにくい」そんなお悩みは治療計画と生活設計の見直しで改善が期待できます。新潟県五泉市でアトピー性皮膚炎にお困りの方は、まずは現状評価とスキンケアの再設計からご相談ください。光線療法や部位別の外用設計など、ぶり返しにくい維持療法へ一緒に切り替えていきましょう。