虫刺され

 
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虫刺されとは

昆虫から皮膚に障害を受けることを総称して虫刺されと呼びます。実際には蚊やハチのように針で刺すもののほか、ブヨのように皮膚をかじったり、アオバアリガタハネカクシのように体液に触れるだけでやけどのような症状を引き起こす虫までおり、原因になる昆虫も症状も様々です。
ほとんどの場合、虫が持っている毒性の成分や唾液によるアレルギー反応によってヒスタミンなどが分泌され、それらがかゆみ神経を刺激することでかゆみや皮膚の炎症を引き起こします。
 

虫刺されの症状

虫に刺されると、刺された場所とその周りが赤くなり、かゆみや腫れ、時に痛みを伴います。
アレルギー反応には、蚊に刺された直後に皮膚がふくれてかゆくなる時などの「即時型反応」と、皮膚の赤みやブツブツ、水ぶくれなどが 12日後に発症する「遅延型反応」があります。また、ハチに刺された場合などは強いアレルギー反応によって「じんましん」が出たり、急激な血圧低下や呼吸困難、意識消失などの「アナフィラキシーショック」を呈することがあります。
 

虫刺されの治療

症状が軽く、刺された箇所も少ない場合は市販の塗り薬で問題ありません。
赤みや腫れなどの症状が強い、あるいはたくさん刺されてかゆみが我慢できない場合などは皮膚科受診をお勧めします。
<重症化の可能性がある場合 >
・ハチ、ムカデ、毛虫など毒性の強い虫にさされた時
・刺された直後にじんましんを発症した時
・刺された部分が水ぶくれになったり、赤みや腫れ、熱感を伴い、痛みが強い時
・刺されてから 1週間以上良くならない時
<治療方法 >
・かゆみを抑えるために「抗ヒスタミン薬」の飲み薬を使用します。患部を搔き壊して症状を悪化させることを防ぎます。
・患部の炎症を抑え、かゆみや赤みを軽くするために「ステロイド外用薬」を使用します。
※野外の活動中に刺された場合、なるべく早く患部を流水で洗い、清潔な状態にすることも細菌感染を防ぐ上で大切です。
 

虫に刺されないための注意

<注意すべき虫 >
蚊は屋内、屋外問わずどこでも刺されますが、虫によっては生息場所が決まっていますので、そういった場所に近づかないことが何より大切です。
・ブヨ:高原や山の渓谷沿いなど、水のきれいな地域に生息します。
・アブ:牛や馬のいる牧場などに生息します。
・ノミ:犬や猫に寄生します。庭や公園などで刺されることもあります。
・イエダニ:ネズミに寄生します。家屋にネズミがいる場合、ネズミを駆除する必要があります。
・チャドクガ:皮膚炎を起こす代表的な毛虫です。ツバキ、サザンカ等のツバキ科の葉に付いています。
<虫にさされないための予防 >
アウトドアで山野や川に行かれる際はもちろん、夏から秋にかけては庭仕事やお出かけの際にも虫よけスプレーをお勧めします。
虫よけスプレーの有効成分には、大きく分けて「ディート」、「イカリジン」、「ハーブなどの天然成分」の 3種類があります。ディートは強力な虫よけ効果を発揮しますが、赤ちゃんや 12歳未満の小児には使用制限があるため注意してください。また、効果はディートの濃度に依存します。イカリジンは 2015年から国内で認可された新しい虫よけ成分です。ディートに近い効果があり、また肌への刺激が弱いため、小児にも安全に使用できます。ハッカやレモングラスなどのハーブのなかに虫が嫌う成分が含まれており、赤ちゃんや肌の弱い方でも安心して使用できますが、ディートやイカリジンに比べると効果は弱いです。使う場面によって適した虫よけ成分を選ぶようにしてください。