脂漏性皮膚炎

 
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脂漏性皮膚炎とは

脂漏性皮膚炎は体の皮脂が多く分泌される部位に繰り返しできる湿疹です。頭部のフケ、額との境目のガサガサした赤みから始まり、悪化すると症状は頭全体に広がります。そのほか眉毛、小鼻、耳の後ろ、胸や背中の中央部、わきの下、へそ、鼠径部にもできやすいです。
マラセチアという真菌(誰の体にもついているカビの一種)に対する過敏反応ともいわれています。
3か月未満の赤ちゃんや思春期、 40歳代以降の方に多くみられます。
※赤ちゃんに発症した場合は大人と区別して乳児脂漏性湿疹ということもあります。

 

脂漏性皮膚炎の症状

<乳幼児の場合 >
生後 24週間頃から頭や顔にカサカサした皮むけや黄色っぽいかさぶたができ、赤みを伴います。首などしわになって皮膚同士がこすれる部分にもできやすいです。たいていの場合生後 6か月以降になると自然に治ります。
<大人の場合 >
頭皮や眉毛の場合は慢性的にぼろぼろとふけのようなものが落ちます。小鼻や耳の後ろはカサカサとした細かい皮むけと赤みを伴います。いずれも悪化するとジクジクして黄色いかさぶたが付着することがあります。通常かゆみを伴います。

 

脂漏性皮膚炎の治療

脂漏性皮膚炎の薬物治療については通常の湿疹とそう変わりませんが、体質的な湿疹であることから生活の改善も大切になります。
<薬物治療 >
・ステロイドを使用し症状を緩和させることが基本となります。
  頭皮の場合は軟膏、クリームは塗りにくいため、通常はローションを使用します。 20212月から、シャンプータイプの治療薬(コムクロシャンプー)が使えるようになりました。
・赤み、かゆみなど皮膚の炎症が治まった後に抗真菌薬の塗り薬に変更します。 
<生活の改善 >
・洗顔や洗髪を適切に行い、過剰な皮脂汚れを落とすことが大切です。
 湿疹の原因とされるマラセチアを減らすため、抗真菌剤が配合されている市販のシャンプーを使用することもおすすめです。
・ストレスによる体調変化で症状が悪化することもあるため、十分な睡眠をとり、疲労をためないことが大切です
・脂の多い食事を控え、野菜、果物を豊富に含めたバランスの良い食事を心がけてください。